NISAとは?初心者向けに仕組み・非課税枠・注意点を解説

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NISAは、投資で得た利益にかかる税金を一定の範囲で非課税にできる制度です。

ただし、NISAという商品があるわけではありません。NISA口座の中で株式や投資信託などを購入するため、運用結果は選んだ商品によって変わります。

この記事では、NISAの仕組み、2つの投資枠、メリットと注意点、売却した場合の枠の扱いを、初めての方にも分かるように解説します。

NISAとは、投資の利益を非課税にする制度

通常、株式や投資信託の売却益や配当・分配金には、約20%の税金がかかります。NISA口座で購入した対象商品から得た利益は、制度の範囲内で非課税になります。

課税口座NISA口座
100万円で購入した商品を120万円で売却利益20万円に対して約4万円の税金利益20万円が非課税

この例では、NISAを利用すると税引き後に残る金額が多くなります。一方で、100万円が80万円に値下がりする可能性は、課税口座でもNISA口座でも同じです。

NISAは利益を保証する制度ではなく、利益にかかる税金を軽減する制度と考えると分かりやすくなります。

NISAの制度概要

項目2026年8月時点の内容
利用できる人利用する年の1月1日時点で18歳以上の、日本国内に住む人
口座数1人につき1口座
つみたて投資枠年間120万円まで
成長投資枠年間240万円まで
年間投資枠2つの枠を合わせて最大360万円
非課税保有限度額合計1,800万円。うち成長投資枠は1,200万円まで
非課税保有期間無期限
制度の期間恒久化

年間360万円や合計1,800万円は、投資できる上限です。毎年すべて使う必要はなく、自分の家計に合う金額だけ利用できます。

2027年1月からは、0~17歳もつみたて投資枠を利用できる「こどもNISA」が始まります。年間投資枠60万円・上限600万円、払出し条件、贈与税などは、「こどもNISAとは?」で詳しく解説しています。

つみたて投資枠と成長投資枠の違い

NISAには、つみたて投資枠と成長投資枠があります。2つは同じNISA口座の中で併用できます。

項目つみたて投資枠成長投資枠
年間投資枠120万円240万円
主な対象商品長期・積立・分散投資に適した一定の投資信託・ETF上場株式、ETF、投資信託など
主な買い方積立積立・一括購入
向いている使い方少額から長期間積み立てる個別株や幅広い商品も選択する

2つの枠を両方使う必要はありません。初めて投資する場合は、つみたて投資枠で分散された投資信託を少額から積み立てる方法も選択肢になります。

なお、つみたて投資枠と成長投資枠を、同じ年に別々の金融機関で利用することはできません。

対象商品・買い方・併用の具体的な違いを確認したい方は、つみたて投資枠と成長投資枠の使い分けをご覧ください。制度の概要を理解した後の判断を詳しく整理しています。

NISAのメリットと注意点

メリット注意点
売却益や配当・分配金が非課税になる元本保証ではなく、値下がりすることがある
非課税で保有できる期間が無期限NISA口座の損失は、課税口座の利益と損益通算できない
つみたて投資枠と成長投資枠を併用できるNISA口座の損失を翌年以降に繰り越せない
売却した商品の取得金額分を翌年以降に再利用できる売却しても、その年の年間投資枠は戻らない
必要なときに売却できる必要な時期に値下がりしている可能性がある

非課税のメリットだけでなく、損失が出た場合の扱いも理解して利用することが重要です。

NISAの損失や国内株配当の受取方法は、NISA・株・投資信託の税金ガイドで詳しく整理しています。副業・医療費控除なども含めて申告全体を確認したい会社員は、会社員の確定申告ガイドをご覧ください。

NISAでは何に投資するのか

NISA口座を開設しただけでは運用は始まりません。口座の中で、対象となる株式や投資信託などを購入します。

商品特徴主なリスク
幅広い株式へ投資する投資信託1本で多くの企業へ分散しやすい世界的な株価下落や為替の影響
バランス型投資信託株式や債券などを組み合わせる資産配分によって値動きが異なる
ETF取引所で売買できる投資信託価格変動、為替、売買方法の違い
個別株特定の企業へ直接投資する企業ごとの業績や不祥事の影響が大きい

初めて商品を選ぶ場合は、人気や直近の値上がり率だけで決めず、投資先、分散の範囲、費用、値動きの大きさを確認します。

投資信託の仕組みは投資信託とは?初心者向けに仕組み・費用・選び方を解説、NISAでの商品選びはNISAの投資信託はどう選ぶ?オルカンとS&P500を比較で詳しく説明しています。

NISAの商品を売却すると枠はどうなる?

NISAで購入した商品は、必要なときに一部または全部を売却できます。

売却すると、売却した商品の取得金額の分だけ、非課税保有限度額を翌年以降に再利用できます。売却時の金額ではなく、購入時の金額で計算する点に注意が必要です。

結果
100万円で購入した商品が130万円になり、すべて売却翌年以降に再利用できる総枠は100万円分
100万円で購入した商品が70万円になり、すべて売却翌年以降に再利用できる総枠は100万円分

ただし、売却した年の年間投資枠がその場で戻るわけではありません。また、再利用する場合も、その年の年間投資枠の範囲内で購入します。

一部売却した場合や、年間投資枠との関係で迷う場合は、売却後の非課税枠の計算と復活時期で、具体例を確認できます。

NISAを始める前に確認したいこと

NISAを検討しやすい状態先に家計を整えたい状態
生活防衛資金を現金で確保している急な出費に対応する現金がない
長期間使う予定がないお金を分けられる数年以内に使うお金まで投資しようとしている
値下がりの可能性を理解している元本割れを受け入れられない
家計に余裕を残した積立額を設定できるリボ払いやカードローンなど高金利の支払いがある

NISAは早く始めることだけが正解ではありません。生活を守る現金と近く使うお金を確保してから、無理のない金額で利用します。

家計、生活防衛資金、投資額を決める順番は、NISAを始める前に確認したい7項目で詳しく解説しています。

NISAを始める基本的な流れ

  1. 生活防衛資金と近く使うお金を分ける
  2. 毎月の投資可能額を決める
  3. 購入したい商品を扱う金融機関を選ぶ
  4. NISA口座を開設する
  5. 商品を選び、積立設定または注文を行う
  6. 家計や目的が変わったときに投資額を見直す

金融機関の比較は初心者向け証券口座の選び方、実際の手順はNISAの始め方を7ステップで解説で確認できます。

よくある質問

つみたて投資枠と成長投資枠は両方使う必要がありますか?

両方使う必要はありません。つみたて投資枠だけでも利用でき、つみたて投資枠だけで非課税保有限度額1,800万円を使うことも可能です。

1,800万円を使い切った方がよいですか?

使い切る必要はありません。1,800万円は利用できる上限であり、目標額ではありません。家計と目的に合う金額を優先します。

NISAなら必ず利益が出ますか?

必ず利益が出るわけではありません。購入した商品の価格が下がり、元本割れすることがあります。NISAによって変わるのは利益への課税であり、商品の値動きではありません。

NISAの商品はいつでも売却できますか?

いつでも売却できます。長期保有を続けることは一般的な選択肢ですが、制度上、一定期間保有しなければならない決まりはありません。

まとめ

  • NISAは投資商品ではなく、投資の利益を非課税にする制度
  • つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円
  • 非課税保有限度額は合計1,800万円で、保有期間は無期限
  • 非課税枠を使い切る必要はない
  • 売却した商品の取得金額分は翌年以降に再利用できる
  • 元本保証ではなく、損益通算や損失の繰越控除はできない

NISAは税制上のメリットがある一方、投資のリスクをなくす制度ではありません。生活を守る現金を確保し、目的と家計に合う商品・金額で利用することが基本です。

この記事の情報について

  • 情報の確認日:2026年8月25日
  • 執筆者:たつまる(病院薬剤師・NISAと投資信託を利用した資産形成を実践)
  • 主な確認先:金融庁、国税庁

制度、税制、対象商品の条件は変更されることがあります。利用前に金融庁、国税庁、金融機関、運用会社の最新情報を確認してください。本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入を勧めるものではありません。

広告について:本記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれる場合があります。リンクの有無によって評価を変えず、公的機関と各社の公式情報を確認しています。

参考資料:
金融庁「NISAを知る」
金融庁「NISAに関するよくある質問」
金融庁「つみたて投資枠対象商品」
国税庁「NISAに関する情報」

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